『言葉を引き出す読み聞かせ✨』

最高の読み聞かせ 学び

今回は「世界一受けたい授業」でも取り上げられた加藤映子著「最高の読み聞かせ」のご紹介です。

一般的に絵本の読み聞かせが良いと言われますが、どんな読み聞かせが言葉を引き出しやすいのか?と尋ねられると、「うーん…」と、返事に困ってしまう方もいらっしゃるのではないかと思います。

せっかく読み聞かせをするなら、少ない冊数でも言葉を引き出しやすくする読み聞かせが理想ですよね。今回は、大人数での読み聞かせというより、親子間で取り組めると良さそうな読み聞かせの内容についてのご紹介です。

読書量と読解力は比例しない⁈

どれほど多くの本を読んでいても、読み方がいまいちだと、読解力に繋がりづらいという結果を示しているのが下記の図です。

1ヶ月に1度も読まない0冊のグループは、やはり読解力スコアが最も低いです。

読めば読むほど読解力スコアが上がりそうな気がするのですが、4〜5冊のグループが最も高く

それ以上冊数が増えてもスコアは意外に伸びていなかったのです。

どうやら、本の読み方にコツがあるようなのです。

アウトプット主体の読み聞かせ(7つの問いかけ)

何質問のやりとり(5W1Hを用いて、何?・誰?・どこ?質問を行う)

例)これは何色?

このカバンは誰の?

どうすれば扉を開けられる?

何質問に対する拡張(何質問で子どもが応えた内容に対し拡張して具体的に質問する)

例)母:これは何?

子ども:豚さん

母:どんな豚さん?

子ども:ピンクの豚さんetc

子どもの答えの反復(子どもの答えをリピートする)

例)母:どんな豚さん?

子ども:ピンクの豚

母:そう、ピンクの豚なんだね。

リピートすることで、子どもの答えを受け入れ発話意欲を促す

決まった答えのないやりとり

すでに何度も読んで慣れ親しんだ本がおすすめ

文章はあまりなくてもイラストから色々なものを想像しやすい作品が良い。

例)ヨシタケシンスケさんの絵本など

文章を完成させるやりとり(フレーズの最後を子どもに発話させる)

例)「はらぺこあおむし」

母:おなかは

子ども:ペコペコ〜

*同じ文章や定番のセリフを一緒に言って楽しむ

ストーリーを思い出させるやりとり

(初めての絵本が読み終わった時orすでに読んだことのある絵本を読む前に、内容について尋ねる)

例)母:鬼ヶ島についた後、桃太郎はどうなった?

*難易度が高いのでこの尋ね方は4・5歳以上がオススメ

子どもの生活と関連した質問

例) 動物の絵本を読むとき

母:この間、動物園に行ったね。どんな動物がいたかな?

物語と現実を結びつけることで、「楽しかった」と一言で終わらせず、どのように楽しかったのか?を探ることで、深掘りする癖をつけることができる

*難易度が高いのでこの尋ね方は4・5歳以上がオススメ

「どう思う?」「なぜそう思う?」

「あなたはどう思う?」自分の考えを言葉として出させるための問いかけ

「なぜそう思う?」その考えを論理的に整理し、深堀りさせるための問いかけ

この2つの問いをセットで使うことでより効果を発揮するそうです!

*日本では「なぜ?」と質問されることが苦手だと言われます。

それは「なぜ?」尋ねられると、非難されているような気持ちになる人が多いからだそうです。

2・3歳のうちは、この問いに応えることは難しいのですが、4〜5歳の言語力になると答えられるようになります。

このような問いかけをされながらの絵本を読む習慣ができると、1人で読めるようになったとき、自分なりの感想を持ちやすくなるのだそうです。

これが、「自分で考える力」の土台となるわけですね。

絵本に限らず…

実は、このような問いかけは絵本の読み聞かせに限らず、ドラマや漫画、実際の体験などにおいても、あらゆる場面に活用できる効果的な質問だと加藤氏は述べています。

同じ主張を、教育学者のコメンテーターとしてもお馴染み齋藤孝さんも、「アウトプット大全」著者の樺沢紫苑氏も、それぞれの書籍に記されています。成長につながるポイントは、インプットではなくアウトプット量です!

上記全ての内容を真剣に取り組もうとすると、関わる大人側も結構、頭の回転が必要となりますし、時間も要します。ですから、頑張りすぎず、頑張らなさ過ぎず、ちょうど良い絵本の数で取り組めると良いのではないかと思います

〜こみゅばんばん〜

参考書籍:「〜ハーバードで学んだ〜最高の読み聞かせ」

著者:加藤映子(大阪女学院大学・短期大学学長/大阪女学院大学国際・英語学部教授)

:「アウトプット大全」著者:樺沢紫苑

:「賢い子に育てる最高の勉強法」著者:齋藤孝

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