「できる子より愛される子を」

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 LDセンター主催、言語聴覚士・中川信子先生の『発達障害の子どもを育てる保護者への支援』のオンライン講義を受講しました。約10年ぶりの中川先生の講義は、地域で働く今の私には、吸収したかった内容が盛り沢山でした。10年前にも同じような情報を受講させて頂いたとは思うのですが、「子育てをしている自分」「地域で働き始めた自分」など、現在の自分だからこそ、心に響く内容に思えてなりませんでした。

 自分にとっての最も大切な学びは「できる子よりも愛される子どもを育てよう!」という事。中川先生がそのように直接公言されたというより、私自身がそのように受け止めたという事です。保護者の方々が、我が子の育てづらさや、発達がゆっくりな現状を受け入れられるようになるまでには、相当な不安や覚悟などが必要となるのは当然です。私たちは「愛されるこども」と認識されるように、それぞれの子どもたちの素敵な部分を沢山見つけて、保護者の方々に伝えていく必要があることを改めて痛感しました。

 発達が凸凹のお子さんの育ちに必要なのは、昔も今も変わらず、「ことばのビル」を育てるための土台作りから!言葉が遅いからと個別訓練に重きを置きたくなるお気持ちは分かります。それを否定している訳ではありません。ただ、それ以前に子どもと楽しく遊べる時間をどれくらい作れているのかが、発達には必要不可欠なのです。発達が凸凹のお子さんは、遊びもマイペースでどのように一緒に遊んであげたら良いのかと頭を悩ませる親御さんもしばしばいらっしゃいます。そんな時こそ、私たち支援者が、保護者さんと「こんな遊びが得意なんですね!」と子育てを楽しめる情報を分かりやすく具体的に伝える必要性を感じました。保護者さんの中には、普段お仕事や家事に追われ、「子どもとゆっくり遊ぶ時間などない」と言われる方もいらっしゃいます。そのような方に無理強いするのは、やはり難しいです。私が子どもさんとお会いしている時には、大切だと思われる遊びや活動を、できるだけ取り組ませていただくことが、今後の「愛される子ども育て」につながると信じてサポートしていきたいと思っています。

 最後に、中川先生は子育てや支援をする大人側の健康面にも言及されていました。子育てや支援する私たちの心身状態が不健康であると、当然ですが「愛される子ども」を育むことも難しくなります。笑顔の無い支援者に愛される子どもを育てるのは困難です。真剣に一生懸命に向き合うことは当然なのかもしれませんが、1人で気負い過ぎずに、周りの人たちの協力も頂きながら、笑顔で子どもたちや周りの方々と接していきたいと思いました。

〜こみゅばんばん〜

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