後半では、具体的な対応方法についてまとめていきます。
①まずはじめに、日常場面で指示が、入りにくいのはどんな場面なのかを振り返ります。
・子どもが遊びに夢中になっているからなのか?
・テレビに見入っているからなのか?
・YouTubeに見入っているからなのか? など
指示を通すためにどんな対応をしているかを振り返り、実際に対応した内容をロールプレイしてみます。子ども役を保護者が行い、保護者役をペアトレに参加している別の保護者なり、支援者が担います。そのように子どもの立場を疑似体験していく中で、これまでの対応方法では効きづらいかもという実体験を踏んでいきます。
②なぜ指示に従いにくいのかを考えます。
・脳の特性として、耳からの情報が入りにくいから?
・発達のレベルから考えて、こちらの指示がうまく理解できていないから?
・命令のように捉えてしまっているから?
・周囲の刺激で気が散りやすいから?
・指示を出しても、「どうせまた怒られる」など、ほめられた体験が非常に少ないから? など
上手な指示の出し方
★指示の基本は、「具体的指示→待つ→ほめる」です!
具体的指示:例)お尻を椅子につけてお背中ビシッとしようね
待 つ :分かりやすく指示を伝えた後に、しばらく待って観察する
褒める :例)お背中ビシッとできてるね!いいよ!
★CCQ: Calm 穏やかに, Close 近くで, Quiet 落ち着いた声で
感情的に怒ってしまっても逆効果となりやすいです。
穏やかに・近くで・落ち着いた声で指示を伝えてみましょう。
★Broken record
壊れたレコードのように、落ち着いた声で、何度も同じ指示を伝えることが効果的と言われます。
最後に、普段の指示の出し方と、CCQでの指示の出し方とをロールプレイで体感してもらいます。感情的に怒るよりも、淡々と落ち着いて繰り返し伝える方が楽で効果的かがわかるようになります。
こういった内容を学び、ご自宅で宿題として実践してもらいます。毎日毎回というより、1週間のうち何回かCCQを意識して指示を伝えて頂くことで子どもたちも普段との対応の違いに気づき好ましい行動に切り替わりやすさがあるようです。
参考文献:「発達障がいの子どもを元気に育てるペアレントトレーニングと地域支援」編著:米田和子
参考資料:Web講演会「大人が変わることで子どもが変わるその方法」講師:米田和子
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