『子どもの行動の意味を揃える!』

子どもの行動の意味を揃える 藤原里美

 今回は、発達支援ラボにて

「ケーススタディー・アセスメント」を

学ばせて頂きました。今回、

ご紹介頂いたアセスメントツールは、

「JSI-R」と「MAS」の二つです。

講義を受けて感じたことや気づきの

アウトプットです。

JSI-R(感覚評価ツール)

 JSI-R(Japanese Sensory Inventory Revised)は、

感覚の特性を可視化するツールです。

日々の支援の中で、

「この子の行動、単なるわがままかな?

それとも特性かな?」と迷った時の

客観的な「物差し」として役立つツールです。

JSI-Rは、幼児(4歳〜6歳)の

感覚の偏り(過敏さや鈍さ)を

把握するための評価指標ですが、

この年齢でなくても、参考にする事ができます。

年齢が低い時は、過大に。

年齢が高い時には、薄めに反応が見えます。

保護者や職員が日頃の様子をアンケート形式で、

チェックできるので、子どもの負担が少なく、

日常的な困りごとを反映しやすいのが特徴です。

1. なぜ支援の現場で必要なの?

「落ち着きがない」
「こだわりが強い」
「集団行動が苦手」といった行動の裏には、

感覚の未発達や処理のしにくさ

隠れていることが多々あります。

JSI-Rを使うことで、

大人の「主観」による判断を避け、

「脳がどう感じているか」という視点から

子どもを理解できるようになります。

2. 何がわかるの?

以下の主要な感覚領域を、数値で特性の強さを確認できます。

以下は、チェック項目の一部の紹介です。

  • 前庭感覚(ぜんてい): くるくる回るのを好む、または極端に乗り物酔いしやすい。
  • 触覚(しょっかく): 泥遊びを嫌がる、服のタグを気にする、逆に痛みに気づかない。
  • 固有受容感覚(こゆう): 力加減が苦手、よく物にぶつかる、姿勢が崩れやすい。
  • 聴覚(ちょうかく): 特定の音を怖がる、光を眩しがる、動くものに目が奪われる。
  • 視覚(しかく):刺激に反応しやすく、集中しづらい。
  • 嗅覚(きゅうかく):ほのかな匂いでも、探知して気分が悪くなる、機嫌が悪くなる。
  • 味覚(みかく):偏食がある、味が混じるのを嫌がる。etc

支援に活かすための3つのポイント

ポイント支援へのメリット
行動の理由がわかる「わざとやっている」のではなく「脳の仕組みでそう感じている」と気づける。
具体的な環境調整「イヤーマフを使う」「パーテーションで視覚情報を削る」など、根拠のある対策が打てる。
保護者との共有グラフなどで可視化されるため、保護者の方と「この子の困り感」を共通認識として持ちやすくなる。

職員としてのスタンス

JSI-Rは「診断」ではありません。あくまで、その子が「どんな世界を感じて生きているか」を想像し、より過ごしやすい環境を整えるためのヒント集です。

MAS(困った時の行動分析)

子育て支援の現場では、子どもの

「困った行動」に出会うことが多いですよね。

そんな時、「なぜ、この子はこんなことをするんだろう?」

という謎を解き明かすためのツールが、

このMAS(Motivation Assessment Scale)です。

JSI-Rが「感覚の癖や傾向」という内面を探るもの

だったのに対し、MASは「行動の目的」

という理由を探るためのものと言えます。


MASは:行動の「目的」をあぶり出す質問紙

MASは、一言でいうと

「困った行動を通訳するツール」です。

応用行動分析(ABA)という考え方に基づき、

16個の質問に答えることで、その行動が

以下の4つのどれを目的にしているかを分析します。

行動の「4つの理由」

  1. 感覚(Sensory): その行動をすること自体が、自分にとって「気持ちいい」「落ち着く」からやっている。(例:体を揺らす、手をヒラヒラさせる)
  2. 逃避(Escape): 今やっている嫌なことから「逃げたい」「終わりたい」からやっている。(例:計算ドリルが嫌でひっくり返る、片付けを頼まれると寝たふりをする)
  3. 注目(Attention): 大人の気を引きたい、こっちを見てほしい。叱られてでもいいから「関わってほしい」からやっている。(例:わざと大きな声を出す、お友達を叩いて先生を呼ぶ)
  4. 要求/獲得(Tangible): お菓子が欲しい、あのおもちゃで遊びたい、といった「具体的なモノや活動」が欲しくてやっている。(例:お菓子売り場で泣き叫ぶ)

支援に活かすメリット

項目支援への変化
見方が変わる「わがままな子」という評価から、「〇〇を伝えたい子」という理解に変わります。
対応がズレない注目してほしい子を無視したり、逃げたい子に無理やりやらせたりする「逆効果」を防げます。
代わりの方法を教えられる「叩かなくても『貸して』って言えばいいんだよ」と、正しい伝え方を教えるヒントになります。

職員のみなさまへ:活用のコツ

「行動」を責めず、「機能(理由)」にアプローチする

MASを使う最大の目的は、お子さんをコントロールすることではありません。その子が「不適切な行動を使わなくても、自分の願いを叶えられる方法」を、私たち大人が見つけるためにあります。

たとえば、「逃避」が目的だとわかれば、「じゃあ、課題を半分に減らして、終わりをわかりやすくしようか」という環境調整のアイデアが生まれます。

最後に

 お陰様で、発達支援専門士に必要とされる

スケジュールの全てを、受講させて頂きました。

学び終わってからの感想は、

「学びは続く、学びは一生」ということ。

学び終わったら、終了ではなく、

その情報をいかに、活用し実践していくかが

大切なことを、藤原先生から学ばせて頂きました。

藤原先生は、いつも的確にお答え頂きます。

今回も、MASを採点して全て1点という

ケースがありました。が、

発達障がいの要素が強い

そのケースは、MASではなく、

JSI-Rを活用してみては?という

ヒントを頂きました。早速、JSI-Rを

実施してみると、触覚・固有覚・嗅覚・味覚など

たくさんの感覚の特性の強さを

把握する事ができました。

今後、現場の職員とも

共有して、対策を考え直したいと思いました。

最後に、どのように対応すれば良いかではなく

子どもの行動の意味を揃える

この視点を忘れずに、進みたいと思いました。

今日も、最後までお読み頂き

ありがとうございました。

〜こみゅばんばん〜

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