今回ご紹介する「リミットセッティングとタイムアウト」は、あくまでも最終手段です。ここまでに学んだ対応方法を進めていく中で、ほとんどの場合この対応をせずに済むことが大半です。どうしても許し難い行動に対してのみ、この方法を使います。その許し難い行動とは、自分や他人に対する暴力行為が対象となります。まずは、これまでの認める・褒めるの対応方法をきっちりと踏まえた上での、「リミットセッティングとタイムアウト」であることを忘れてはいけません。実際の手続きは以下の通りです。
【手続きのポイント】
・警告の前には、必ず褒める&上手に無視するスキルをトライする。
・1つの問題行動に狙いを絞る。
・暴力行為を行なってからすぐに罰を加えるというわけではなく、まず一度警告を行う。
・警告にて指示に従った場合、すかさず褒める。
・警告では、何を止めるべきか?従わなければ、どのようになるのかを伝える。
・予め伝えているにもかかわらず、暴力行為が見られた場合は、タイムアウトを行う。
*タイムアウト(刺激の少ない壁に向かって子どもを短時間座らせる)
・タイムアウト後は、慰めない、責めない。
これまでのペアトレ内容を実践していくと、無くしたい行動は消失することが大半となるようです。普段は、優しいお父さん・お母さん・もしくは支援者が、いざという時に、厳しく律することで、本当にしてはいけないことなんだと悟ってくれるというわけです。
率直にお伝えすると、普段からゆとりを持って、優しく対応するという部分が、実は一番難しいと感じる事かもしれません。しかし、この基本的な関わりを抜きにして、子どもとの信頼関係を築いていくことは困難だとも思います。是非とも、子育てを通じて、焦らずに自分のペースで、自身の親育てに励みたいものです。
参考文献:「発達障がいの子どもを元気に育てるペアレントトレーニングと地域支援」編著:米田和子
参考資料:Web講演会「大人が変わることで子どもが変わるその方法」講師:米田和子
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