オージオグラムは「聴力図」ともいい、自分の聞こえを理解することができます。
オージオグラムは、横軸が音の周波数(Hz:音の高さ)、縦軸は聞こえのレベル(dB:音の大きさ)を表しています。右に行くほど高い音を表し、上に行くほどよく聞こえていることを表します。○印は右耳、×印は左耳の気導聴力を示します。気導聴力とは、空気を伝わって耳から聴く力のことです。
対して、カギ印(⊏が右、⊐が左)は骨導聴力を示します。骨導聴力とは骨を伝わってきた音を聴く力のことです。難聴の種類により、気導聴力と骨導聴力の下がり方は異なります。
「伝音性難聴」の場合、音を内耳に伝える部分に障害が起こるため、気導聴力は下がりますが、骨導聴力は下がりません。対して、「感音性難聴」の場合、気導聴力も骨導聴力も同じレベルで下がります。「混合性難聴」の場合、気導聴力も骨導聴力も下がりますが、下がり方に差が出るのが特徴です。
日本における平均聴力は「大抵4分法」 と呼ばれる方法で行われています。大抵4分法は以下の計算式で算出ができます。
【大抵4分法による平均聴力算出式】
{“500Hzの聞こえ”+(“1000Hzの聞こえ”×2)+“2000Hzの聞こえ”}÷4
このようにオージオグラムを見ることで聞こえている範囲と、どの種類の難聴なのかを知ることができるのです。
参考資料
・「難聴児・生徒理解ハンドブック」編著:白井一夫、小網輝夫、佐藤弥生
・「難聴児の言葉の学習・子育て・難聴理解」著者:我妻敏博
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